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いつから眠っていたのだろうか.........? スチュワーデスの機内放送で目が覚めた。
眼下には見たことのない、鋭い爪で引っ掻いたような大地の裂け目が広がっていた。
<グレートリフトバレー>と呼ばれる大地溝帯。
グランドキャニオンとテーブルマウンティンが見えてきたらエチオピアだと教わった。
まもなく、最初の目的地アジスアベバだ。
私の名はタカシ。
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私の住む町は、女性に人気があることで知られる美しい町「倉敷」。 行くべき会社の無くなった私が日課のように通う店があった。 「ねえマスター! 倉敷で最初にコーヒー飲んだ人が誰か知ってます...?」 「そりゃ〜、大原さんぐらいでしょう...? しかし、残念ながら私の質問に対する答えはマスターの辞書には無かったらしい。 「日本で最初の喫茶店ならかなり詳しい本がでとったけどなあ...。たしか東京のあたりじゃったけど...?」 そういいながらマスターは、奥のほうに大事そうにしまってある一冊の本を取りだし、台拭きでカウンターをきれいにしてから、私の目の前にそっと置いた。 <珈琲博物誌、伊藤博著 八坂書房> 「この本を見りゃあ、たいていのことは載っとるけど、倉敷のこたぁ書いてねかった思うけどなあ...。企業秘密じゃけど、読んでみる?」 冗談なのか、マジなのか判断に困った私は、返答もせずに黙ってその本を手に取りさらっと目次に目を通した。
マスターには悪かったが、そのときの私は既にうわのそらで、頭の中では全く別の世界がかなり鮮明に展開し始めていた。
「ねえ、マスター! コーヒーが最初に発見された場所へ行ったことあります?」 急に話の腰を折られて不機嫌そうなマスターをしりめに、私は一気にまくしたてた。 「日本もいいけど、どうせなら最初っからたどってみたいと思うじゃあないですか。
マスターからの心地よい賛同の相槌を待つまでもなく、私の心は決まっていた。 <旅に出よう!> 重要なことを決定するときなんてこんなものかもしれない。 <このままじゃいけない。何かを変えなくては...> なんとなく過ごしていた日常の中で、少しずつ、でも確実に大きくなってきていたそんな思いが、私をそうさせたのだろうか? <旅をするくらいで、人生そう簡単にかわるもんじゃないさ。> それなりに年を重ねてきた私は、こんな常識論をもっともそうな顔をしてよく語ったものだった。その私が、いともこう簡単に、決めていいんだろうか? 急に不安になるほどの振動が座席の下から感じられた。 いよいよ、コーヒー発祥の地に着陸する。 マスターから借りてきた本によれば、コーヒー豆とは<コーヒーノキ>(64K)という木になるチェリーに似た赤い実の中にできる種子であり、その木の原生地がここエチオピアのアビシニア高原である。 そして、その地を、私のコーヒーロードのスタート地点と決めていた。 |
さてさて、珈琲に関する問題のお答えです!
1、コーヒーが初めて発見されたのは、エチオピアです。
2、フランス風最古のカフェ「プロコプ」の建物は、大衆浴場を改築したものでした。
3、珈琲の漢字を考えたのは岡山県津山の洋学者、宇田川榕庵です。
いかがでしたか?
ゆっくりとお気に入りの珈琲でも飲みながら、私と一緒にコーヒーロードの旅に出て見ませんか?
野性のコーヒーが飲めるエチオピア奥地の村を訪ねるところから物語は始まります。
どんなルートでコーヒーは日本まで伝わってきたのでしょうか?
日本で最初にコーヒーを飲んだ人はどんな人だったのでしょうか?
最終目的地は地元岡山で最初にコーヒーを飲んだ人を見つけ、最初の喫茶店を探し出すこと。
そして、できるなら、倉敷で最初の喫茶店や最初のコーヒー飲みを見つけ出すことです。
はたしてどこまで達成できるやら?
一緒に貴方もコーヒー探検の旅に出かけましょう!
第1話はここから始まります! さあ、どうぞ!